海外で働くということについて ~コミュニケーション能力編~

目の前には青く茂った大草原が見渡す限りどこまでもどこまでも広がっています。
首都のダウンタウンから車で少し走ればそんな光景がありふれた日常のように見られます。おおよそ日本ではありえないことだと思います。

今、私はそんな「モンゴル」という国で働いています。
埼玉に本社がある会社の支社(立ち位置としてはグループ会社)の駐在員として赴任しています。仕事は総合職掌で入社したので私の会社での総合職は大体が営業になります。
エネルギーを扱う会社の営業ですので日本では個人のお客様に直に接することが九割でした。生活に欠かせないライフラインを担うので毎日忙しかったです。
さてところ変わってモンゴル。支社はなかなかに刺激的です。なぜかって?
仕事以前にまず言葉が通じないからです。それはあなたが英語を話せないからだって?
いえいえ、ネイティブや帰国子女のような英語は話せませんが英語であればある程度不自由なく話せます。ただ、支社の同僚の八割は日本語はもちろんのこと英語を話せません。
前置きが長くなってしまいましたが、そんな海外で働くことについての話です。

海外で働くうえで一番重要なこと、それは「コミュニケーション能力」です。

就活ではうんざりするほど「コミュニケーション能力」の重要性を色々な企業や就職関連の書籍を書いている老若男女に耳にタコができるほど言われていると思います。また、就活をしている皆さんも「コミュニケーション能力」の重要性はよく分かっていることと思いますが、そもそもこの「コミュニケーション能力」って何でしょうか?
どんな人とでも話せることでしょうか?人とすぐ仲良くなれることでしょうか?人見知りしないことでしょうか?どれも正解だと思います。
しかし、私が思う「コミュニケーション能力」とは「受け入れることができること」だと思います。
モンゴルで働いていて常々思うことは文化の違いです。彼らは日本人と違って我がとても強くモンゴルのやり方に一種の誇りのようなこだわりを持っています。ですので、真っ向から否定をすればすぐ大きな問題が発生します。しかし、モンゴルでも会社の方針を守りつつ自分のやり方で業務を進めなくてはいけないのでモンゴルのやり方ではない方法を取らざるを得ない部分も出てきます。それを否定すると誇りを傷つけることにもなりモンゴル人たちと必ず衝突します。
私は前職のインド支社勤務の時に日本の独自のやり方をインド人に当てはめようとして失敗したことがあります。この話はいずれどこかで。
さて、そのような時に「受け入れることができること」が重要なのです。
まずはモンゴルのやり方を全部受け入れ実践する。それで成否が出てうまくいけば続ける。うまく行かない時に初めて自分のやり方でやる。それでもうまく行かない時にモンゴルのやり方を日本のやり方に上乗せしてやる。日本のビジネスのやり方ってとても優秀なので大体それでうまく行きます。
それでもうまく行かない時は今どうするか。この話もいずれどこかで。
彼らのやり方を受け入れて実践する姿はモンゴル人からはとても評価されます。評価されるということはうまくやっていける、仲良くなれるということです。それに気付いてから海外で働くことについて色々と造詣が深くなった気がします。
就活ではグループワークや面接で自分の意に沿わない場面に多く出会うことでしょう。
そういう時はまずは「受け入れ」ましょう。
きっとうまくいくはずですよ。
私はすべての就活生が納得のいく結果を残せることを遠くモンゴルの青空の下より祈っております。

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