「ガクチカは数値成果が大事」って思ってますよね。実は、数値成果が効果的に働く場合とそうでない場合があります。どちらかというと効果的でない場合がほとんどです。じゃあ何を優先して伝えるべきか。
この記事を読めば、不毛な数値成果をアピールする代わりにもっと大事なことをアピールできるようになります。答え先に言っちゃいますけど、数値成果よりも伝えるべきなのは、「問題に対するアプローチ」です。
詳しく説明していきますよー!!
Q:成果を見る人事が少ないってホント?
A:たぶんホントです。
「数値成果が大切」と言われている理由は、自社でも成果を上げられると考えられるからですよね。みんなが好きな「再現性」です。
そう考えると、企業が欲しい人材は、「成果を上げた人」ではなく、「自社で成果を上げられる人」。これが前提。
この前提の上で、「成果」を因数分解してみます。
成果=状況×アプローチ
どんな状況で何をやったかが「成果」につながりますよね。
そうなんですよ。「上げた成果」は、状況とアプローチによって決まるんです。
それでは、人事が気にしている、「自社に入社した際に上げられると考えられる成果」は何によって決まるでしょうか。
自社で上げられる成果=自社の状況×アプローチ
こうなりますよね。
自社の状況とみんなのガクチカの状況は変わります。
そう考えると、人事が知りたいのはどれでしょうか?
①成果
②状況
③アプロ―チ
答え:アプローチ
理由:ガクチカの状況は自社の状況とは違う。だから、自社で上げられそうな成果≠ガクチカで上げた成果。企業はスタバの売り上げを1.5倍にできる人を雇うのでなく、自社の売り上げを1.5倍にできる人を雇いたいから。そう考えると、スタバの売り上げを1.5倍にした。だから御社の売り上げも1.5倍にできるとは言えない。言えるとしたら、スタバに就職する場合か、まあせいぜい飲食店に就職する場合くらいです。
再び因数分解してみます。
入社時に上げられそうな成果=自社の状況×アプローチ
ガクチカの成果=ガクチカの状況×アプローチ
共通点は「アプローチ」。
人事がガクチカで知りたいのは就活生が自社で上げられそうな成果
そうなんですよ。人事が気になる「就活生が自社で上げられそうな成果」に関わるのは、「ガクチカで上げた成果」でもなく、「ガクチカの状況」でもなく、「アプローチ」なんです。
冒頭、「数値成果が効果的に働く場合とそうでない場合がある」と書きました。
それでは、ガクチカの数値成果が効果的に働く場合はどういう場合でしょうか。
もうわかりますよね。
ガクチカの状況が自社の状況ときわめて近い場合です。例えば、スタババイトの成果をスタバの選考で主張する場合や、近い業態の企業の選考で主張する場合。他も、例えば、テレアポ中心の会社に提出するガクチカで、テレアポの成果を書いている場合なども比較的勝負しやすいと思います。このレベルで自社業務と親和性がない場合、人事の興味は「アプローチ」になります。そして、それを「自社の状況」に応用した場合にどの程度の成果を見込めるかになります。
学生時代に頑張ったことがビジネスと近いことは稀です。だから、ガクチカは成果よりもアプロ―チが重要。
どんな課題を見つけたか(人によって目の付け所はかなり違います)。それに対してどういうアプローチをしたか。
それを知ることによって、自社でどんな課題を見つけてくれて、どんなアプローチをしてくれそうかが分かりますよね。そして、それは自社での成果にどうつながりそうか。人事が気にしているのはこれだけです。
自社以外の会社で上げた成果よりも、成果を上げるために何をやったか。それは自社の業務で活かせそうかどうか。そこを見なければ、「自社で上げられそうな成果」は見えませんよね。
人事:
こういうアプローチをするタイプなのね。ふむふむ。これは自社のあの状況でこう働きそう。成果上げられそうだな。よし、通そう!
こういうイメージです。
だから、スタバの売り上げを1.2倍にしたかどうか、1.5倍にしたかどうかはそこまで評価に関わらないです。大事なのは何に問題意識をもってどうアプローチしたか。
というわけで、ガクチカは数値成果よりも成果へのプロセス(アプローチ)が大事。
なぜなら、状況に左右される数値成果と違って、プロセス(アプローチ)は自社でも活かせるから。
どう考えて何をやったか、やっていく中で困難なことはなんだったか、その困難にどう向き合ってどう何とかしたか。
ここをきっちり伝えられるガクチカ、作りましょう!