憧れの人事インターンも2週間経って、インターン相談室にやってきた井崎さん。
決まった時の輝いている表情が少し曇っています。
そろそろ2週間経つわね。調子はどうかしら?
それが…。メール対応とか決まった業務がほとんどなんですよね。応募者の面接とかもやってみたいんですけど、なかなかやらせてくれなくて…。
なるほど!まあまだ2週間だしね。基本的に企業が新人に仕事を振る場合は段階を踏むことが多いの。あと、絶対に勘違いしてはいけないことは、企業はあなたにあなたがやりたい仕事を与えるために存在してるわけじゃないってことね。あなたに時給いくら払って、何をやらせれば企業の役に立つかが全てよ
そうですよね…。なんとかやりたい仕事を任せてもらう方法はありませんか?
もちろんあるわよ!企業は基本的にさせてもいい仕事かやってもらいたい仕事をあなたに任せるわ。あなたがやりたい仕事をあなたにやらせたい仕事にするのが基本ね。まずは業務の幅を少しずつ広げていくことでやりたい仕事へ近づきましょう。
決まった業務がほとんどで成長が停滞してきた気がする。
そんなあなたに自分からアプローチして仕事の幅を広げる方法を解説します!
- まず今の仕事を完璧にこなしていると認めてもらう
- 先輩の仕事をもらうことで少しずつ仕事の幅を広げる
- 狙い目は簡単だけど手間のかかる業務
長期インターンで業務の幅を広げるには段階がある
基本的に企業側はあなたにできると判断したことのうち、企業としてやってもらいたい仕事をやってもらってるわ
よくよく考えると当たり前ですけど、意外と見落としていたところかもしれません。
そうなの。ここをはっきり意識できるかどうかはものすごく大切なところよ。やらせてもらえている仕事をしっかりやるのが最初にやるべきことよね。そのうえで、まだ任されていない業務はこの二つに分かれるわ。
・やらせてもいいけどまだ早い(実力的に無理)と思っている
・やらせる(できる)と想定していない
なるほど。今の仕事を頑張っていればいずれ任せてもらえる仕事と、任せてもらう前に任せてもいいと思ってもらえるようにする必要がある仕事に分かれるということですね!
その通り!まあ厳密に言うとこの二つはそこまではっきり分かれていない場合が多いし、直属の上司や先輩によっては単に考えていないだけという場合もけっこうあると思うわ。だから段階としては、今の仕事を頑張ることが第一段階として、それ以降は少しずつ先輩や上司にあなたからアプローチして業務をもらっていくことが重要になるの。
なるほど!
もちろん業務を広げる提案をすることは重要なんだけど、井崎さんの場合、例えば”メール対応ももうちょっと頑張ってほしい”なんて思われていたらどうかしら?まずは今の仕事をしっかりこなしていると思ってもらえているかを確認してからがいいかもしれないわね。
今日は”やりたいです!”と言うまでにどんな段階を踏めばうまくいく可能性が上がるか、その方法をお話しするわね
- 企業はあなたがやりたい仕事をやらせるために存在しているわけではない
- まずは今の仕事を完璧にこなしていると思ってもらうこと
- その次に少しずつ先輩や上司のやっている業務を任せてもらえるように提案していく
現在の仕事を完璧にこなし、キャパシティが余っていることをアピールする
さっきも言ったけど、まずは任された仕事を完璧にこなすことが一番最初にすべきことよ。任せたこともできないくせに自分がやりたいことばかり要求してくるというのは、長期インターンを実施している企業の悩みのトップ3に入る悩みと言っても過言ではないわ。
なるほど…。まず今もらっている仕事を完璧にすることが重要ということですね。
その通り!だから、今の仕事をきっちりやる意識があるインターン生は周りと比べて評価される可能性が高くなるわね。
なるほど!私は今やっている業務は最初の一週間くらいで慣れて、もう完璧だと思ってるんですけど…。それでも次の段階の仕事がもらえないということは、メール対応までしか企業側が想定していないってことですか?
それはどうかしら。あなたが完璧だと思っていることはあなたの解釈でしかないわ。重要なのは、あなたの上司が完璧だと思っているかどうかなの。もう一つは企業の想定している仕事がどこまでか、ということ。これも企業によって違うから、今ここで考えても答えは出ないわ
うっ…。確かに…。どうすればわかりますか? 直接聞く、くらいしか思いつかないんですけど…。
その通りよ!わからないことは聞くしかないの。”直接聞く”というスキルはすごく重要よ。私もスマホで調べてしまうことが多くてよく上司に指摘されることがあるけど、結局インターネットは一般論や書いてる人の解釈や状況によって答えが変わるから、本当の答えは実際関わっている人に聞くしかないの
なるほど!”自分がわからないことはわかる人に聞く”はシンプルだけど大事な学びですね!
仕事の重要な要素はQCDってメーカーの現場でよく言うんだけど、仕事の質はどうか、コスト(この場合はあなたの時給がコストだから、単位時間当たりどれくらい処理できてるか)はどうか、納期(タイミングよく処理できているか)に分けて質問するといいかもね。”だめなところ教えてください!”って聞くと指摘しづらいから、”私の仕事でもっとこうしたほうがいいところがあれば教えてください!”くらいが教えてもらいやすいかもしれないわ。改善ポイントさえわかれば、あとは改善して完璧にするだけよ!
ちなみに今の業務を完璧にこなすための”学ぶ技術”はここでも説明しているわよ。もしまだ自分のものにできていないなら、もう一度読んでみて
- わからないことはわかる人に聞こう!メモ術を効果的に使おう!
- 自分ができていると思うのは意味をなさない。上司があなたの仕事に関してどう思っているかが重要
- 仕事の質、スピード、タイミングに分けて質問すると分かりやすい
- だめなところを聞くよりもっとこうしたほうがいいところという切り口のほうが答えてもらいやすい
- 改善ポイントがわかればあとは改善して完璧にするだけ、改善ポイントは定期的に確認していこう!
直属の先輩の業務を少しずつ任せてもらう
改善ポイントを定期的に確認していくと、ほぼ完璧にこなしていると判断してもらえているという段階が分かるわ。そうしたら”先輩の業務を少しずつ任せてもらう”段階ね。企業の役に立つことをするから、お金がもらえて仕事になるということが仕事の基本なの。企業の役に立つって少し大きくて分かりにくいかもしれないわね。直属の先輩、上司を楽にすることと考えてみて。先輩の業務を任せてもらうには2つのポイントがあるの。一つは、自分の業務の幅を広げることができるということ。もう一つは先輩、上司の業務を楽にしてあげられるってことよ
なるほど!仕事って周りを楽にするってことは真実なんですね!
その通りよ!仕事は周りを楽にすることっていう考え方は常に意識していて欲しいわね。あと、少しいやらしい言い方になってしまうかもしれないけど、先輩や上司の役に立つことで、助けになる新人だと思ってもらえて、何か自分が動くときに味方になってもらえる可能性が増えるわ。これもかなり重要なことなの
なるほど!先輩や上司を助けられる新人になるために頑張ります!そして、助けてあげたいと思ってもらえるような新人を目指します!
素晴らしいわね。そのためにどんな仕事を任せてもらえばいいと思う?
やっぱり上司や先輩が私にやってもらうと楽になる仕事ですよね。うーん。それってどんな仕事なんですか?
答えは簡単よ!簡単だけど手間のかかる仕事ね。難しい仕事だとあなたに任せる前に教える作業が発生するわ。その点、簡単な仕事だと教える手間は少なく、手間がかかる仕事であればあるほどあなたに助けられるでしょう?
確かにそうですね!仕事を教える手間は最小に、なくなる手間は最大にできれば理想ですね!
その通りよ!できるだけ負担をかけずに負担を軽減することができれば、いろんなことをあなたに任せたくなるわ!そうやって仕事を次々に任せてもらうことで、もっと他のこともできるんじゃないかと思ってもらえるの
- 上司、先輩をできるだけ楽にするのが重要
- ”簡単かつ手間がかかる作業”を狙っていくとより役に立てる
- 仕事の範囲を広げることで、上司や先輩にあなたの可能性を見せることができる
長期インターンで仕事の幅を広げる方法まとめ
企業はあなたにやりたい仕事をやらせるために存在しているわけではない
- まず今もらっている仕事を完璧にする(メモ術も活用してね!)
- 先輩、上司に直接確認する(質とスピード、タイミングに分けて質問する)
- ほぼ完璧と上司、先輩に思ってもらうことが重要
- 先輩の業務を少しずつ任せてもらおう!
- 簡単で手間が多い仕事が狙い目!
- 教える手間は少なく、省ける手間が大きくなる仕事をもらえば役に立てる!
- 役に立つことでいざ!というとき助けてもらえるかも
相手に自分がどう見えているか、何をやってほしいと思っているかと、自分が何をやりたいか、そのバランスをうまくとる感覚を学べるといいわね。なぜ望み通りいかないかよりもどうすればうまくいくかを考える癖をつけると強いわよ!
助けてもらえるようにとにかく役に立つことを意識して頑張ります!